5月28日(土)に放送された
「世にも奇妙な物語’16春の特別編」の中に
「クイズのおっさん」という
クイズをネタにした話がありました。
なかなか見所の多い
「世にも」らしいお話でした。 




あらすじ(ネタバレあり)


古賀三郎(演・高橋一生)は
クイズが趣味の平凡な青年。
平凡な毎日を変えるために
クイズ番組に出て優勝するが、
結局何も変わらなかった、
と思いきや、優勝の副賞「クイズ1年分」により、
クイズを出題する「クイズのおっさん(演・松重豊)」に
付きまとわれることになってしまった。


状況を問わずクイズを出題してくるだけのおっさんに
嫌気がさす古賀だったが、
徐々におっさんとの奇妙な絆が芽生え始める。
合鍵を渡し、おっさんとの共同生活を送るようになる。


古賀は会社では営業成績は最悪、
上司や同僚から「クイズ王」と揶揄されている。
行きつけの惣菜屋の女性店員に惚れているが、
その女性にもだまされて
ぼったくりバーで100万円(クイズ番組の賞金)を巻き上げられ
ケツもちのヤクザにボコボコにされてしまう。
会社もクビになり、
就職活動を始めるも
クイズが得意というアピールポイントしかない古賀は
どの会社からもまったく相手にされない。


どうしようもない生活だが、
要所要所で、クイズのおっさんが状況に合ったクイズを出題して
励ましたり、慰めたりしてくれる。


1年後、最後の問題を出題し、
古賀のもとを静かに去っていくおっさん。


数日後、再就職したらしい会社から帰宅する古賀。
ひとりの部屋で、古賀がかつて優勝したクイズ番組の放送を見る。
番組では、ちょうど優勝者が決まろうとしているところだった。
今回もやはり優勝特典は賞金100万円と「クイズ1年分」。
古賀の中に謎の感情が湧き始める。
その感情は、嫉妬-。




感想


おっさんがかわいい。
クイズの出題と正誤判定以外はなにも喋らないおっさんだが、
クイズによって意思を伝えようとしているような状況も多く、
健気ささえ感じました。
惣菜屋の女性に惚れていることを察して「She loves you」が解答になる問題を出したり、
合鍵を渡されて「ありがとう」が解答になる問題を出したり、
就活がうまくいかずに荒れている古賀に
「倒れても倒れても立ち上がる事である」が解答になる問題を出したり…。


おっさんが何者なのか、
人間なのか人外の存在なのか、
人間ならなぜこんな役目をやらされているのか等、 
結局最後まで不明で、
いろいろ想像できるのはよかったですね。 


寒さに震えていたり、
ご飯はふつうに食べたり、
お風呂に(なぜか古賀と一緒に)入っていたり、
殴られて痛そうにしていたりするので、
本当にただのおっさんなんでしょうなあ。 
いい雰囲気の料理屋に連れていけば
いい表情で飯を食ってくれそうですし。 


個人的には、クイズ出すのはいいけど、
正解時の紙吹雪(おっさんの自作)はいらないと思いました。
掃除が大変だろ!
(でもおっさんが自分で掃除してくれてる所も想像できる)


それと、
「クイズが得意でも社会では何の役にも立たない」というシーンは
見ていて辛かったですね。
古賀も就活の特技でアピールすべきではないと思うけど、
本人にとってはそれだけ真剣に取り組んでる
自信を持って得意と言えるものだったんでしょうね。
悲しいなあ。


最後のオチは
「世にも」によくあるループもの、つまり
「古賀が次のおっさん役にされる」を予想していた人が多かったようですが、
「おっさんにまた会いたい」
「他の優勝者のところにおっさんが行くのが悔しい」という
「嫉妬」感情が古賀に芽生えて終わりという
シンプルなオチでした。
いい感じの余韻でした。


もう一度番組で優勝したら、
全く別の人が来てゲンナリ、
というオチはどうでしょうか。だめですか。




ちなみにこのお話、
原作は漫画です。
小学館の月刊!スピリッツで連載されていた
竹本友二氏の『8(はち)』という短編漫画のひとつ
『おっさんの宴』という作品が原作です。
単行本では第3巻に収録されています。
私はなぜか2巻だけ読んだことあるのですが、
すみません、ほとんど覚えてません。